ユニワールド ライン川のクリスマスマーケット

ライン川景観クルーズ

午後からはいよいよ「ロマンティック・ライン景観クルージング」です。切りたった崖の上に40もの中世のお城や城跡が残り、伝説のローレライ岩がそびえる約65kmのこの流域はライン川の中でも最も美しいとされ世界遺産に登録されています。 今日は生憎の雨まじりの天気ですが、こんな時にはアントワネット号の展望ラウンジが大活躍します。リバークルーズ船は橋桁をくぐれるように船高が低いのですが、アントワネットには4階のブリッジ後部に伸縮式の立派な展望ラウンジとバーが造られており、屋根付きの屋外デッキまであります。

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展望ラウンジの大窓から見えてきた白亜の麗しい城は騎士たちが暮らしたマルクスブルク城。一度も破壊されたことなく中世の姿のままに現存する貴重なお城です。DSC04456 しばらく川岸に現れる可愛らしい町や村を眺めていると、何だか船と川岸との角度がおかしなことになって来ました。水が川岸にぶつかる音も聞こえてきます。ここがライン川の大彎曲、川がUターンをするようにぐるりと180度方向を変える場所です。   こじんまりしたネズミ城、そして、その城を狙っていた堅固で強そうな猫城が見えてきます。船内のアナウンスで城の由来なども紹介されますが全て英語なので、やはりガイドブックや写真集などを持参するとより理解が深まると思います。

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 川岸に設置された標識の数字はラインの源流からの距離を表します(Km表示)。555を過ぎたところがローレライです。一段と大きく切りたった岩山が目の前に迫るにつれ川幅が狭まり、流れが更に速まります。岩山に沿って流れが大きくカーブして見通しも悪く、見るからに交通の難所です。現在では掘削されたものの、昔は川底が岩礁だらけだったそうなので船が座礁したのも頷けます。美しいけれど難攻な自然を、美しい歌声で船乗りを破滅させる妖女ローレライになぞらえた中世の人々はなんてロマンティストなのでしょう。

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 中州に建てられた税関であったプファルツ城の直ぐ脇を通り抜けると、ドイツで最も美しいユースホステルといわれるシュールエック城、盗賊騎士の根城だったゾーンエック城やお隣りの守護城ライヒェンシュタイン城など次から次へと古城が現れます。今は冬で丸坊主ですが、夏季にはぶどう畑が斜面一面に広がり更に美しい景色が見られるのでしょう。次はぜひ照りつける太陽の下で眺めてみたいものです。 ライン川の古城の多くは航行の安全の見返りとして通行税を徴収する目的で築城されたそうです。ナポレオンの侵攻などにより破壊された後、ゲーテの働きかけにより修復や保存が進み、現在では世界遺産として保護されています。ワーグナー作「ニーベルングの指環」の「ラインの黄金」の舞台でもあり、中世の景観を今に伝える貴重な観光資源です。

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  今日のアフタヌーンティーは展望ラウンジで用意されました。ライン川クルーズを模したケーキやチョコレートフォンデュも登場し、いつもより随分と豪華です。

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 美味しいケーキと香り高い紅茶をいただきながら、「右手に○○城が~」とアナウンスが入ればデッキに飛び出して写真を撮り、体が冷えれば室内に逃げ帰って熱々のグリューワインで体を温めます。定員が抑えられていて場所取り合戦とも無縁だし、アルコールも無料なのでグリューワインも好きなだけ頼めます。温かな毛布はもちろん、何と!湯たんぽまで用意されていてビックリです! まさに至れり尽せりのサービスで、寒い冬でも快適にクルーズを楽しめる配慮がされているのは流石6ヶ星サービスをうたうユニワールドです。